愛媛戦を(もう少しマシに)戦術的に考察する
何やら感情に任せて文句ばかり書いて中身がないエントリだったので,もうちょっと土曜の愛媛戦を考察しようと思います。

前半のフォーメーションは,ボルと関口がワイドに張り付いて真ん中の気持ち下がり目にロペスがいる3トップに磯崎,直樹,熊林の3ボランチという変則の4-3-3でした。
前の水戸戦の映像を見ていないので詳しくは分かりませんが,水戸戦は4-3-2-1だったようでロペスのFK直接と相手のクリアミスを拾ったロペスの駄目押しで2-0でしたが,シュート数は10対17と負けていたという試合のようです。そこでサンタナ監督は内容はともあれ結果を残したグループを違うフォーメーションで愛媛戦に採用したわけです。
ここがそもそも出発点の間違いだった模様。

愛媛戦の前半を見る限り,両ウィングがサイドに張り付いているため真ん中にはロペスしかおらず,仙台のホームで相手が愛媛だということもあってロペスの前には常にボランチとCBの4人が待ち受ける状態。
3ボランチはロペスにボールを預けて後ろをウロチョロ。フリーランニングでロペスのボールを受ける動きやロペスのマークを剥がす動きなんか全く無いどころか,サポートになる位置取りをすらしておらず,むしろ無理な縦パスをミスってカウンターを喰らう始末。本来4-3-3というフォーメーションであれば,直樹の位置するアンカーはともかく,熊林と磯崎のポジションはボランチというより上記の様なセンターハーフの動きが求められます。それができなかったためにロペスは孤立し単独で4人ぐらいを相手にするか,サイドのボルか関口に散らしても真ん中がロペスしかいないという悲惨な状況になったわけです。
これはサイドバックにも言えることで,洋介は関口を更にワイドに追い抜いていく動きが前半から多少なりともあったので,クロスの精度以外は悪くは無かったのですが,村上が前に出る意思が無いのか,ボルがサイドに張り過ぎててスペースが無いのか,ほとんどそういう動きはなかったです。
また,先にも書きましたがボルジェスがワイドに張り付いていたために本人が勝負しようにも抜かなければならない相手が多過ぎるし,クロスを上げても後ろの押上げが無い状態ではロペスに繋がるはずもないという悪循環でした。これは明らかに采配ミスです。

ただし,采配については交代策は上々でした。後半に入ってチアゴ,菅井,萬代が入ってからは,ボルがいつもの真ん中に戻ったことと萬代がポストでほとんど勝っていたこともあって,右に流れたロペスのパスを裏で受ける動きを洋介が再三見せ,2度ほどチャンスになりそうなクロスを上げれてましたし,出場機会に餓えていたチアゴは特にキレキレでチアゴが中盤で溜めるのが良いアクセントになっていました。また,菅井も熊林や磯崎には是非真似をして欲しいぐらいのセンターハーフとしての動きを見せていました。
もっとも左サイドは過去最高クラスに消極的な村上のために後半でもサイドから勝負する形はほとんどなくもっぱら右サイドか中央という攻撃に偏ってましたね。クロスの精度がなかったりシュートが枠に行かなかったりする今シーズンの普段の村上の方がまだマシでしたよ。実際,積極性の足らない村上なんて,無駄なファウルをしないことや守備の安定感を考えれば磯崎に数倍も劣りますから。
なお,萬代は致命的な有り得ないシュートミスをしていますが,戦術的に言えば合格点はあげられると思うので,この考察では文句を言うのは止めておきます。

次の試合は湘南です。アウェーな上になかなか手強い相手ですが,サンタナ監督の標榜するサッカーをもう一度思い出してください。
ベガルタは攻め勝ってJ2を優勝してJ1へ上がるんです。
ホームで愛媛から勝ち点2を取りこぼして満足するレベルの選手達ではないはずです。
選手たちにはその辺を思い出して欲しいですね。少なくとも第1クールには今よりは遥かにそれに近い形はできていたんですから。

ちなみに巡回していたら「ブーイングなんかして勝てるんだったら…」ということを書かれている方がいましたが,それも一理はあるでしょう。
ただ,現在のベガサポのブーイングは選手達に対する期待の現われなんです。私なんかも「残念だったね。お疲れ様。今度は頑張ってね。」なんて甘っちょろいことを言われるより,「何やってるんだ!お前らはそんな程度の実力じゃないはずだ!もっとできるだろ!」とはっぱをかけられた方が燃える性質です。
そういう意味のブーイングなんですよ。ベガルタ愛であって,けなしてる訳じゃないんです。
サポーター達は選手と一緒にスタンドで戦っているつもりですから,よくやった時には祝福し一緒に喜びを分かち合いたいから,心を鬼にして選手達に厳しい要求をするんです。
前にも書きましたが,それも『応援』です。納得や理解はできなくても許容してください。
まぁ打たれ弱い選手にはブーイングは耐えられないのかもしれませんがね…。



本エントリを引用されているところで村上と萬代の話が出ているので,私になりの考えをちょっと補足します。

村上については,私は本来の中盤に戻した方が良いのではないかと考えてます。
決して巧くはない守備に意識を取られて中途半端になっている気がします。
また,村上は左サイドをえぐっても右でクロスを上げたがりますし,そもそもキックの質がクロスよりロングキックやシュートに適したキックをしますので,愛媛戦であれば磯崎と位置を交換してセンターハーフの位置でプレーすればより効果的な攻めができるのではないでしょうか。無論センターハーフであれば,復帰後に見られる不用意なファウルをできなくなりますが,サイドをスピードで切り裂かれる心配もなくなるので,アンカーの直樹がカバーすることを前提でチャレンジすればファウルなしでも勝負できると思います。
ただ,河北に拠れば次は4-2-3-1の左SBだそうなので,それだと2ボランチになるからチアゴのいるサイドハーフかSBしかなくなってしまいますから,仕方ないんでしょうけど。
それと精神的にかなり混乱しているところがありますので,1回ベンチから客観的に見つめ直す時間を与えてもいいとは個人的には思います。

萬代については,クロアチア戦の柳沢並に高度なシュートを見せてくれましたが,↑でも書いたように,全体が押しあがっている時に前に出ながらポストでほとんど競り勝つという非常に素晴らしい動きをしていましたので,その点は評価して良いと思います。ボルジェスだと身体の巧い使い方でのポストしかできませんから,ハイボールというオプションが皆無になりますから,そればかりでは駄目ですけど選択肢を増やす,若しくは終盤でのパワープレーを考えれば効果的だと思います。
もちろん愛媛のDFが身長に恵まれていないという有利な点もありましたから,それがそのまま今後の試合でも見せれるかは本人の課題ですが。
まぁそんなことは言っても決定力が欠如しているのは確かなので,皆さんが文句を言うのも分かりますし,私自身も勘弁してくれと思っているのは当然ですけど,戦術的な意味合いではそれなりにやっていたのではないかなと思います。
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by wandering_devil | 2006-07-24 17:50 | ベガルタ仙台
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